読書:ぼぎちん

ぼぎちん バブル純愛物語読了。
最初は主人公の女性「ツンちゃん」に嫌悪感を覚えながらの読み始めでした。
その尻軽さ、軽い考えにやや嫌悪でしたが、まぁこんなんが普通なんでしょうね、イマドキ…と思いつつ。
イマドキ、とはいっても1980年代バブル前→バブル全盛期の頃のお話なんで、何が「イマドキ」なのだかね。
チンプンカンプン。
それにしても笑って読めるツンちゃんと「ぼぎちん」なのです。
「ぼぎちん」はあまりにも破天荒な男性です。
尻軽はもちろん生活が破綻しまくっています。市井の市民の視点から視察……見ると。
その破綻っぷりたるや、副題にある「バブル」の象徴と言える様な破綻加減なので。だからこそ面白いのです。
この2人の関係もかなりとんでも無く普通ではないのです。
六本木とか夜の界隈ではこの程度は日常茶飯事なのかもしれませんが。
あっと。お2人はそういう夜のお水の世界的なご関係かというと、そうでもなく、って否定しきれない展開にもなっていきますが。
とにかく描写がリアルです。おそらくは私小説的なんでしょうね。ツンちゃんと同じく著者はニューヨークに遊学、とプロフィールに書いてあるし。と推察されます。
おもしろ悲しい物語で副題の「純愛」はこの2人なら破滅に向かってこその純愛なのだなぁ。と思いました。
福田和也がこの本が絶版になっていたのを嘆いてたほどなのはなるほど感。

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