読書:立花隆秘書日記

立花隆秘書日記読了。
「不備、無礼の程、平にお詫びしたい。寛大なご理解をいただくことを願いつつ。」とか帯に書いてありますが、駄目でしょ…この本…。
立花隆が3代目の秘書募集を新聞の求人欄に掲載!それに応募して合格して秘書になった人の手記。年齢不問、主婦可。書類審査、筆記試験、面接、実技試験(?実技!ウフフ)。居並ぶエリート達を跳ね除けて合格した筆者。万遍無い知識と小松左京の秘書の経験が功を奏した。合格して分かった倍率500倍!受かったのはいいけれど…。立花隆の秘書にイキナリ成っちゃいました。
仕事術、ネコビル、出版界内幕などは面白いです。
500人の倍率で受かった自負。でも何も無いまま40過ぎちゃった焦り。でも私はエリートを跳ね除けて受かりました的な小さなプライド。陳腐な心的描写、筆力。
とにかく自分の心的描写がくどくどと出てくる上に蛇足かつ力量無し。コミュニティスクールの作家講座の例題というか習いたてと言うか。
持つものと持たざるもの。立花隆との比較が筆者の意図しないままにくっきりと明らかになっていきます…。
そして立花隆の本も売れなくなっていきます…。
主人との蜜月記を過ぎ、最後はあっけないない幕切れ。最後の立花隆批判はあっと驚き。あれだけ持ち上げてたのに~?みたいな?
ずっと日記をつけていたんでしょうね。
徐々に蜜月記が失われていく感じ。最後のその急激にけなす展開になるそのドラスティックさは天晴れ。

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