悪魔の涙 (文春文庫)読了、したのは去年のことだったかな…。
ジェフリー・ディーバーの著作。ディーバーと言えば、究極の安楽椅子探偵の、全身麻痺、呼気コントロールの車椅子探偵リンカーン・ライムシリーズで有名です。(映画はまだ未見…映像化できるのかな、と思うほどの小説でした)
で、本作「悪魔の涙」の主人公、パーカー・キンケイドの職業は文書検査士。筆跡鑑定もしますが筆跡から性格は分析できない、らしいです。舞台はライムと同じニューヨークでライムもチラッと登場します。これまたいい感じです。
18ページ目には実際の?筆跡で犯人の手紙の図も掲載されます。盛り上げますなぁ。
事件の本筋では無いのですがエピソードが気に入ったので、忘れないように記述します。
キンケイドは離婚裁判中なのですが、奥さんが雇った探偵に明らかに不利になる証拠を捕まれそうになります。
子供をベビーシッターに任せて事件調査に参加しているのです。それぐらいでなぜ不利になるのかはネタばれなので…。
そこをFBI捜査官のケイジが探偵をちょっと脇に連れて行って二分話した所、あっというまに解決。脅したわけでもないのに探偵は不利な証拠は一切掴まなかった、と奥さんに報告することを約束。それどころか、自然かつ不利でない言い訳を提案してくれる始末。ケイジと探偵が何を話したのかは全く明らかにされませんが(これうまいテクだよなぁ)、ケイジの人の良さと話術、頭の回転、捜査官としての優秀さなどが言外で表現される見事さ。
文中でも表現がありますが、まさに「奇跡を起こす男」、ケイジです。
今はライムシリーズの3作目の「エンプティ・チェア」を読んでいます。下巻の後半か。さらにトム・クランシーのレインボー・シックスも同時に読んでいたり。レインボー・シックスは全4巻の内の3巻目後半か。
どちらも登場人物多くて時折混乱しますが、レインボーシックスの方が速いスピードで読めるか。アクション映画的痛快さなので。
特にエンプティの方は登場人物一覧を引きつつ読むのでスピード上がらず。
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