女系家族、読了。
大阪船場にある繊維問屋の主が死んだ後のドロドロとした遺産相続の争い。
最初は関心無かった者も、いざ額を数字にしてみると別人の様に変わっていく。姉妹3人、番頭の宇市、その他各姉妹のおこぼれに預かろうとして協力する者、等々。登場人物の本性というか化けの皮が徐々に徐々に剥がれていく様は圧倒されます。結局みんな濃いー、そしてある意味「イイ」キャラになっていきます。お互いが駆け引き、嘘偽り何でもありの暗躍、暗闘へ。
時代背景も古いし、大阪弁(船場弁?)がどうも引っかかって読むのがつらいのは最初だけです。
読み終わったら大阪弁でしゃべりたくなること請け合い。
「山師」という言葉の意味を始めて知った。かなりのなるほど感。「山師」という言葉が出来る位、山の財産価値は難しいということ。この「山」やら骨董やら不動産などの相続にまつわるゲームは恐ろしいほどのリサーチっぷりを感じた。
ラストのクライマックスはすさまじいカタルシス。そんな手があったのか!と驚かされストンと落とされて終わる。読み終わった後はしみじみと、そしてつくづくと人間の業の深さを思い知った。
これはもう流石流石の山崎豊子だ、と言うしかない。
山崎豊子の作品は他に、大地の子と白い巨塔も読んだけど、どの本も即買い、即読みをお奨めする次第だ。
結局女系家族は再読も完了。
華麗なる一族は3回も読んじゃった。。。
そして、同じく山崎豊子原作の不毛地帯 (第1巻) (新潮文庫 (や-5-40))はフジテレビでドラマが10月から始まるようです。
不毛地帯(フジテレビ)
開局50周年記念&唐沢寿明主演てことで期待していいすか?
おっと、キャストのページを見ていたら音楽は坂本教授!ビクーリ!
これは原作は読まずにTVドラマ→原作の順にしようかな?
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女系家族はTVドラマ版もあったようですね。女系家族 DVD-BOX
出演者は、: 米倉涼子, 高島礼子, 瀬戸朝香, 香椎由宇, 沢村一樹、など。
昔の映画版。若尾文子など。女系家族 [DVD]
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