映画 : グラン・トリノ

グラン・トリノ、鑑賞
クリント・イーストウッドも老けたなー。いちいち動くのによっこらしょ、という感じ、の演技?でもギャング達にして見せる狂ったような脅しはさすが流石の元ダーティー・ハリー。マジもんのド迫力です、ってなんのこっちゃ?
筋を通すことにかけては揺らぎ無い。これこそ、「THE 漢(おとこ)の生き様」。そしてそれは、かつてクリント・イーストウッド自身が過去の映画で演じてきたイコンそのまま。
でも余りにも突っ張り続けた男はついに家族にも見放されてしまう。それでは余りにもつらい人生。寂しい。
それが隣人によって徐々に心が溶かされていく。隣人は最も文化的には彼から遠いのだがそれがまた、一つのきっかけでもあるのだろう。
筋を通す、という行為が東洋的であるからかも。西洋では、というか彼の家族はその筋の通し方が余りにも一本気過ぎて付いていけないのだ。。一言で言うと時代は変わった、ということかも。また隣の一家はその民族自体が家族主義を重視しており、それが彼には心地いいのだ。
そして逆に東洋は伝統的過ぎて彼に様々な無理強いをする。その衝突が徐々に…。無理を通せば道理が引っ込むというか。
懺悔とシャーマンの対比が面白い。どちらがいい悪いではない。
病院のシーンも良い。多民族、マルチカルチャー、ジェンダーフリーを一瞬で描写。面白い。
床屋のシーンも男の会話レッスン??笑える。
とこの辺で急展開。復讐、暴力への欲望、神父、懺悔。
これ以上は言えないし言いません。ただ観ましょう。そして今はしみじみと映画っていいなぁ、イーストウッドっていい役者だなぁ、と思うだけです。

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