読書 : 二つの祖国

二つの祖国(新潮文庫)読了。
何か下記色々書いたけど薄っぺらいな…おいら…。
在米日系二世の主人公。真珠湾攻撃から始まる大東亜戦争で収容所に送られる一家。米国人なのに。連合軍の敵である枢軸国側は独伊日だけど、米国に一杯いたはずの独伊の人はどうだったのよ?(的な内容が含まれてたと思うが詳細忘れたよ…)
収容所の中でも日本シンパ、米国シンパと分断。そして米国からは宣誓署名を求められてその中には日本と戦うかどうかも含まれている。家族親族は日本にたくさんいるのに…。
戦前の日系二世の米国での生活がかなり詳しく描写されてます。
でもまさか実際に家族同士が戦うことになるとは。まぁその辺は薄々感づいてしまう予定調和なんだけどトコトンまで盛り上げてくれるドラマチックさだ。戦場で銃を向け合う以上のあんなことになるとは…。
原爆の悲惨さも…。だって日本出身で米国住民になった日系二世なのに、日本に帰って被曝って…。
後半は東京裁判がメイン。主人公はその能力からモニターという役割を務める。(通訳ではなくて同時通訳者の訳をチェックする役割)
恐ろしいほどリアルに細かく描写なんだけど、それくらいの文献・資料が残っているってことなんだろうか?フィクション、ノンフィクションの境目を突いている感じはいつもの山崎豊子なんだけど今回は特にリアル。
文庫は全4巻(上中下の版もあるみたい)で長いかと思ったら、イッキ読みしちゃったのはさすがの山崎豊子作品だなー。まぁ例によって批判もあるみたいですが山崎豊子節がたっぷりと味わえたので良しでした。

参考
読書 : 大地の子
読書 : 華麗なる一族
読書 : 女系家族

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