漫画:ナニワトモアレ、なにわ友あれ、読了。同著者のザ・ファブルも最新巻まで読了。どれも超絶的に面白かったので長文のブログ

ナニワトモアレ 全28巻
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なにわ友あれ 全31巻
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読了。

追記:
下記ゴチャゴチャと長文書いてますが。多くの女性や興味無い人には絶対に伝わらないと思うので。
映画「スタンド・バイ・ミー」と物語構造的にはかなり似ていると思います。
映画は88分ですが。漫画は全59巻もありますが。
少年、青年、大人。友人達。成長に纏わる冒険、イニシエーション。そして死について。
その後の話。後日譚。シークエル。
これ以上詳しくは書きませんが。

週刊青年漫画誌(ヤングマガジン)に掲載してた不良群像物語とか言うと…。
急激に陳腐化してしまうのでもっと上手く言いたいんだがこれは小生のヴォキャブラリーの問題ね…。
だから下記長文になりますが頑張ってみます!
その手の漫画って…詳しくは知らないけど古くは本宮ひろ志とかから?
そして湘南爆走族、カメレオン、今日から俺は!!
最近ではクローズ、GTOとかかな?
全然詳しく無いんですが。
それらに比べても引けを取らないどころか十分上回って面白かった!
大阪環状族…つっても何のことやらかも知れませんが、首都高で言うとC1(首都高速都心環状線)ルーレット族みたいな感じかな?ってかえって良く分かんないね…。
要は高速に一回入ると環状線でクルクルずっと回れるのでそこでひたすらスピードバトルしている連中のことです。
大阪環状族は元は暴走族出身が多かったらしいのですが。
暴走族の様に集団示威迷惑暴走行為?が主目的ではなく走りの追求に大分労力や時間や練習や車体へのお金を費やす感じかな。
っていうと頭文字Dみたいな走り屋のチーム同士のタイムアタックでの競争とかかと思いきや。
暴走族と峠走り屋系の頭文字Dの中間の様な存在かな。
走りでも勝負するし喧嘩でも勝負するし。
元暴走族が多いのでチーム内ではある程度上下の統率が取れていて(内部抗争も起きまくるんですが)。
そしてありとあらゆる揉め事、喧嘩、闘争が描かれています。
この辺の不良、喧嘩、レースバトル、チーム内での分担、チーム同士の関係性など滅茶苦茶リアルで。
無茶なコースを無茶なスピードでちょっと間違えると…。
生死がかかった運転。
喧嘩バトルはチーム間では何となく?プロトコル?が有って。
例えば10人相手に50人が潰しに行ったら勝って当たり前じゃね?それ本当の勝ちなの?自慢出来るの?将来環状族引退した後にも思い出として話せるの?とか。
と思いきや勝つためにはトコトンまで汚いヤクザ紛いの感もしちゃったりしますがね…。
暴走族の様にケツ持ちヤクザも付いてるチームが有ったり、そのヤクザ同士の関係性からも揉め事が…。
喧嘩もどんどん規模がデカくなったり小さくなったり?この辺も物語の緩急で読ませるね。
作者が元大阪環状族だったってことになってますが。
登場人物の描き方もリアル過ぎてこれ絶対にリアルのモデルいるでしょ?とか思ってしまう感じです。
登場人物も何故かフルネームで登場する人は多分一人もおらず。皆あだ名で呼ばれています。
登場するエピソード、事件もモデルありそうな感じ。
ですがその実際に存在してそうだが、でもファンタジーな所が見事。天才的なストーリーテリング能力。
で、頭文字Dと違うのは田舎の峠じゃなくて大阪中心地?の高速環状線で堂々と制限速度無視のバトルをやってるのに警察は?って事になると思いますが…。
後半は趣変わってきますが前半なんかは完全に警察のパトカーが追い付けないというションボリな事実。
そして料金所どうすんの?とか思いきや料金所は超高速でブッチギリ…。
(ここで環状初心者は、え?そのスピードでこの狭い所突き抜けるの?みたいな)
料金所も完全に諦め状態。
警察も捕まえようと頑張ろうとしますが、そうするとすぐ下道の一般道に逃げて細かく曲がりまくって巻いて逃げちゃうという…。
で、事故シーンも出てきますが…。
ここは多分想像では描けないと思う。
そして事故の一次目撃者となった場合、環状族はどの様な行動を取るのか?取れるのか?とか…。
これは想像で書いたら環状経験者には総批判食らう部分ではあるので。
大事故だし。でも色々迷彩掛けないと…。
経験者の作者が超緻密に表現を工夫した箇所かと勝手に思いました。
だって一歩間違って下手したら経験者(の中でもまだ反社?ヤンチャ?を引きずってる人達?)が、
「オイッ!」って殴り込んで来ても仕方無いデリケートな部分。
頭文字Dではその辺全く描かれてませんし。てか描けませんし…。
でも地元の峠の出身者に聞いた話では命日近くなるとコーナーにお花とかお供え物とか…の世界だからね本当は。峠名やコーナー名は怖くて書けませんっ!
あと他のチームでも持て余してる様なハグレ者、異常者、サイコパスをどうやって追い詰めるのか?とかも面白いです。
(北野武映画以上の?残虐シーンも有りますので注意)
その頃はケータイなんか全く普及しておらず。中盤ぐらいからポケットベルがようやく出てくる感じかね。
なので連絡とかどうするのかというと…揉め事とか抗争とか状況が発生すると各チームに情報担当?というか家電にずっと張り付いる担当が居るんです。
そういう状況が発生したら24時間常時家電に張り付き対応で架電が有ったら即座に電話に出てひたすら情報の受領、伝達、情報の整理をし続けるという担当。新情報が来たらひたすらメモして整理。
(その役割名は描かれてたかな?忘れた。チーム「スパーキー」ではサトシが常に担当していて。しかも先回りしてチームの会長も知らない様な謎のコネクションを駆使してアチコチに電話しまくりで情報収集)
なので各チームのその担当は普段は環状に上がって走ってたとしても状況が発生したらそういう対応に張り付きになります。
情報欲しいというメンバーには整理した最新情報を共有、という。
うーん航空管制?というかバイク便や自転車便のディスパッチャー?という感じかな?良く分かんないけど。
だからチーム内でも普段は全く目立たないし走りも得意じゃないけど、そういうのの特異な才能を持っている人が担当します。(前述の様にチーム「スパーキー」ではサトシが担当)
そういう特異な状況で特異な才能を発揮する登場人物が。話数を重ねる度にチーム内、チーム自体、女性関係等が徐々に積み上がっていき。
物語がどんどん厚みを増していくんです。
そして謎の細かな描写でリアル過ぎて感銘を受けたと言うか経験者じゃないと描けなそうな部分を幾つか。
頭文字Dの車の様にバケットシートに4点式シートベルトで。車の内部はロールバーだらけ。
(ロールバーというのはレース車の様に車の中に鉄の太いパイプが取り回してあって。さらに構造強くするように斜めにカスガイの様にも鉄パイプが溶接)
一応事故って車が転がりまくっても内部は助かる、的な事かと思いきや、それも大事だけどもっと細かい描写が出てきて。高速カーブでの車体の捻じれ対策のためにも入れてるっていう。異常なリアルさ…。
さらに環状に初めて上がる人へのアドバイスとか。
もちろん車のナンバーは色々工作キット完備で隠して(ガムテとかね)。
車体の助手席に雑誌とか置いてあったら、それ横Gでお前の顔目掛けて飛んでくるぞ〜しまえよ〜、とか。
環状高速仕様に合わせたガチガチのサスペンション設定なので。逆に下道のデコボコにはスピード出してたら車体の挙動がやばい位跳ね上がるとか。
他にも細かなリアル描写多数で全く飽きさせない。
そして…肝心な所。
やっぱ舞台が大阪だし?作者も関西人だし?
緩急付けた所で究極の緩和…最高の笑い…爆笑が多数で面白過ぎて全く飽きさせない。
日常での細かな笑いも多数だけど。超究極の限界状態でも笑い取りに行くスタンス?
米ハリウッド映画のクライマックスで主人公のコンビ2人。敵に特攻状態で二人共絶対死ぬけどアメリカンジョーク言って親指立ててGood!みたいな?
(これ通じてる〜?)
そしてそういう大阪だからこそ笑いが分かってるリーダーに人が付いてくるというか。
最後のバトルは泣けた!
ここまでリアルな描写を積み上げてきて?え?大丈夫?全てブチ壊しなの?
そしてその後、超お馬鹿な展開が…。
そこで伏線回収か!すっかり忘れてた!
超笑えた!
そして最終話…。
群像劇の見事な幕引き。

で同作家は現在同じくヤングマガジンで
「ザ・ファブル」
https://amzn.to/2Jf91DN
という漫画を連載中なのですが。
これまた超面白い!
主人公は超スペシャリストで日本国内でも一級線の「殺し屋」という職業で、それを描いているのですが。
今回は絶対にモデルなんか有り得ないはずなのですが。何と言うか…これまた異常にリアルな描写が多数で。
今、日本のこのご時世で?殺し屋って職業が成立するとしたら?
ちょっと考えるだけで色んな矛盾や物語性の困難さを想像出来ちゃうよ?
ちょっと人を殺そうかな?依頼したいな?とか思考実験してみて下さい。これは不穏な意味ではなくね。ミステリー小説やTVドラマ、映画とかを立案成立出来るのかの空想として。今現在の日本国内で「殺し屋」って職業成立するの?みたいな?
職業なんで依頼されてからの実行。結果と報酬の受け渡しは対となって必須だよね?依頼方法?金額?受け渡し?はどうするの?相当大変だよね?
この時点で殺し屋職業作品の映画「レオン」、「ニキータ」、漫画「ゴルゴ13」等は脱落していきます。
あ、それらを貶している訳では全く無くて。それぞれ超大好きな作品なのですが。リアル、という部分でザ・ファブルという作品が登場してしまったのでね…。
などの浅い考察を軽々と上回ってくる第一話!いきなり引き込まれ読ませる内容なのです!
何と言うか…元メジャーリーガーのイチローの殺し屋版?表現方法に問題有りますが。
全ての日常のどんな些細な行動にも意味と結果を探し続ける、鍛錬し続ける途方も無い作業。
客観的に考えるとぶっちゃけサイコパスじゃないとやっていけないくらいの人格破綻者かもしれない。
いわゆる日常の近所付き合いとかPTAとか組合とか何か、良く分からないけど同調圧力が働くモノから逃れないとやっていけないというか?
という様な主人公が不得意な所が敢えてミッションとして課され、物語は進んでいきます。
あ、上記は全て小生の空想の思考実験なのでイチローさんは実際には人格者だよね?本質は全く知らないけど。
第一話冒頭から殺し屋、という職業を才能や努力の結果として表現するモノローグから始まります。

野球
サッカー
武道
格闘技
数学
科学
絵画
音楽

各ジャンルあらゆる分野に
天才と言われる人達がいる
それはもちろん裏社会にも存在する
そんな男の
少し風変わりな物語


という様にちょっと殺し屋という存在を違った切り口で描いてて新鮮かつ面白いんですね。
で…。
ナニワトモアレ
なにわ友あれ
ザ・ファブル
どれにも共通するのですが…。
映画だったらR18?なみの表現なんじゃないの?これ?作画的には一応ボカしてはありますが残虐過ぎ、リアル過ぎ。特に車の事故シーン。ハグレ者への拷問シーン。
っていうのを一般週刊漫画青年誌で表現しちゃう危うさ?自由さ?そしてコンビニで青少年?が買えちゃう危うさ?
まぁただまだ単に目を付けられてないだけ、っていう気もしますが。
コンビニでのエロにはウルサイ昨今ですが、この辺はまだ誰も気に掛けてないご様子?
でもここにも…いずれ…何て言うか…コンビニでのエロを目くじら立てて?ご意見してた人には気づかれるでしょうね。実際漫画雑誌の巻頭のグラビアなんか少年誌、青年誌とも一応水着や下着は着てますが?こっちのがやばいんじゃないの?てな気もするし…。
ま、この辺に所謂一般常識人を標榜しておりメディアでのプレイヤーで御意見番?的な発言影響力を持った評論家やらキャスター、政治家、署名での記事を載せない責任逃れのクソメディアとかが侵略して来たら漫画は終わります。
でも漫画はまだ巨大出版社の最大利益源?なのでメディアのスピン・コントロールが効いているんだと思う?
が、ネットのせいで影響力は落ちているかな…。
なんか滅茶苦茶な文末ですね。

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