漫画:ルサンチマン

漫画:ルサンチマン、読了したのは何回目か。

でも内容大体忘れてたので楽しめました。全4巻と非常にコンパクト、だが内容は非常に濃いです。
著者の花沢 健吾は、アイアムアヒーロー(1)で有名な漫画家ですが。

映画マトリックスやらバーチャル、現実を取り扱ったストーリーの中でも最高傑作と言える程のストーリーです。それが漫画の可能性だよね。

映画マトリックスもウォーシャウスキー兄弟はプロットの説明を映画会社幹部にコミックスで書いて行った記憶…。
マイクロチップの魔術師はこの手のVR、VR以上のマトリックス世界観的に異世界へのダイブインの先駆的小説。

マイクロチップの魔術師について触れた過去ブログ記事は下記

http://ivva.info/pub/diary/2001/0504/index.html

原題名は「True Names」。真の名前。

真の名前というのは魔術師に生まれながらについている名前の事。
で相手の名前を突き止めるとその相手を支配できると。
転じて、サイバーなワールドではハンドル名ではなく、リアルワールドでの名前を突き止めると相手を支配できるってことね。この辺の攻防は今でも変わらないと思う。
サイバーワールドがマトリックスとかニューロマンサー調じゃなくてファンタジー系。
別マシンにログインするときは城の前で城の番人に合い言葉唱えるとかね。
本作は1989年の著作だけどネットでの匿名性とMUDやオンライン世界でのグレーな接触についての究極の名著なので、読んだ方がいいよ!

マイクロチップの魔術師

商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
データ空間に広がる〈魔窟〉―魔法使いが呪文で戦い、怪物が跳梁跋扈する世界を、その住人であるスリッパリー氏こと、名うてのハッカー、ポラックは、政府福祉省の脅迫に負け、必ならずも〈郵便屋〉と名乗る謎の人物を探ることになる。やがて彼が遭遇した恐るべき敵の正体とは?コンピュータ・ネットワーク内のファンタジー世界を舞台に展開する、ゲーム感覚のSFサスペンス。

漫画:ルサンチマン

商品の説明
2015年。印刷工場に勤める坂本拓郎は、今までずっとパッとしない人生を送ってきた。そんなある日、旧友の越後からギャルゲー(美少女ゲーム)を勧められるが、「現実の女が大事」と言って一度は踏みとどまる。だが、その後も彼が女に相手にされることは全くなく、30歳の誕生日、ついに大金をはたいてギャルゲー道具一式を購入する。
出版社からのコメント
金ナシ、女ナシ、おまけにブサイク! 三拍子そろったダメ男・坂本拓郎(30歳)が辿り着いた先は、3D美少女ゲームの仮想現実世界…!! –このテキストは、kindle_edition版に関連付けられています。

モテない男子が現実と変わらない?VR世界に突入したらどうなるか?
神をAIで育てたら?の神のビジュアル表現の怖さ。
VRとAIと。
先駆的な奥深い描写、は逆に漫画ならではかもだが作画が超大変そうな週刊連載ね…。
現実世界では死ぬほど汚いアパートの一室が。
VR世界では女子がかしづく超豪華な宮殿でデカいテーブルで食事。
が現実では、コンビニフード食べてる…。
現実世界を逃げて現実と全く区別出来無い程のVR世界で暮らす、逃げ込んだヲタ達が。
現実世界では逃げる場所すら無かったんだよ!と叫ぶ件は救いなのか、どうなのか?

第三次世界大戦になるかも…のトップは米大統領ですが。
作戦室で同じテーブルに着く向かい側はもろ軍人のオジサン達ですが、こっち側の人達はもろオタク達がサイバー戦を攻略…。

Tシャツも体型も見た目も顔も食い物もジャンキーで…。
このテーブル向かいの軍人制服群とヲタク側のキーボードカチャカチャの対比が今の戦争を表している。
でもそのオタクの彼らがサイバー戦線の最前線で戦っている…のですが…。
が、大統領も、軍人もまるで良く分かってないのよね。何が起こっているか。
そのヲタク達は、サイバー戦の最前線でキーボード叩いて戦ってますが。まるで当事者意識も無くただのゲームを楽しくワイワイと戦っている感じ…。
というのも米の戦略シミュレーションソフトは「第9帝国」に負けた過去があると。
その「第9帝国」は日本のバーチャル世界「アンリアル」内のミリヲタクラスタの集団なのね。
であるヲタクが言うのですが。米は核攻撃で死ぬけど大丈夫だよ。
その後原潜が攻撃してくれるから…。
ステイツは消滅してるけど…。

このまま行くと45分以内に第三次世界大戦突入だよ?
ヲタク曰く、人類滅亡かぁ、もうハンバーガー食べれないよーと全くの他人意識で当事者意識無いゲーム感覚!
しかも米への攻撃対象は日本のバーチャルゲーム。「アンリアル」の中からの「第9帝国」
つまり全世界は存在しない国からの攻撃で全面核戦争になると
でもその「第9帝国」のミリヲタ帝国員数十万人を支配してるのは…。
そのトップ中枢層は中学1年生とかのミリヲタばっかり…。

超大昔の米のパソコン通信、CompuServeで宇宙を開拓していくオンラインゲームが(あった記憶…)。
1980年代なのでもちろん超遅い電話回線でテキストベースのゲーム。でもマルチプレイヤーゲームの走り。
宇宙船軍団のコンボイを率いて宇宙を開拓して行くんだけど、別の軍団と戦争になったり。
そこであるコンボイを率いていた超リーダーシップのあるリーダーが居て。
オフ会したら小学生だった…という話があった記憶…。
でその漫画のVR世界内ではそのミリヲタ「第9帝国」に対抗しようとしたのは美少女系VR軍団とRPG計VR軍団。
それらが同盟を結んで第9帝国に戦闘で対抗しようとしますが…。
超大群の戦争大好きミリヲタ軍対魔法で…。
大統領曰く、「我々…人類は…存在しない者によって滅ぼされるのか…」
でもその「第9帝国」の総統(フューラー)の正体、江原自身は…自分の年齢を6歳だと言ってましたが…。
その後、総統の正体が明らかになりますが…。有り得るかもね…。

リアルでの恋愛の面倒くささとVRでの恋愛の楽しさも描写しきっています。
だって現実と全く区別が出来ない世界で恋愛出来てしまったらどうなるんだ??
先日友人宅でアダルトVR体験した時は…。自分の後ろが漆黒の真っ黒で恐怖しましたが…。
あとこれは映画ブレインストームに通じるところがあるかも?
映画ブレインストームの引用は下記。

内容(「キネマ旬報社」データベースより)
他人の思考、記憶、感覚を実体験できる装置「ブレインストーム」をめぐるSFスリラー。ブレインストームの開発に成功したマイケル博士たち。装置を狙って軍が動く中、女性科学者・リリアンは心臓発作で倒れてしまい…。”WARNER THE BEST \1,500″。
内容(「Oricon」データベースより)
人間の記憶や思考、感覚などを他人に伝えることができる装置”ブレインストーム”を巡るSFサスペンス。クリストファー・ウォーケン、ナタリー・ウッドほか出演。


そしてエンディングが切ない
エロとかロリとかヲタとかを全てを超越した感じ。
映画マトリックスを超えてる、と勝手な感想!
漫画のカバー、表紙、裏表紙にも全部意味が有る、凝った作り。

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