ネトフリ:クイーンズ・ギャンビット
https://www.netflix.com/title/80234304
原題
The Queen’s Gambit
英和辞典 ジーニアスより引用
gambit /ɡǽmbət/
名C
gambits
1[しばしば an opening ~] (交渉などで)口火となる言葉[行動], 先制的な言葉[行動]; 策略(ploy), 戦略(tactics), 計略.
2〘チェス〙(ポーンなどを捨て駒にする)序盤の指し手.
面白かった!1話目が単調なので挫折してましたが…。
それらをひっくり返すぐらいの大逆転劇的面白さ!
(後述してますが、imdbのRateだと第1話のスコアが一番高いのね…何か自分の感性って…?)
題名の意味は知らなかった…。チェスの定石の一種。
一応、将棋もチェスも動かし方ぐらいしか知りませんですが…、
チェスの用語で知っていたのは…将棋では有り得ない「キャスリング」ぐらい。
キャスリングはルークとキングを一手で入れ替えられる、優位なルール、で合ってる〜?
とにかく面白いのでオススメです。
各話のスコアも後述しますが。
全話通してだと
IMDb RATING
8.5/10 (520K)
と、かなりの高スコアです!
—
孤児院で不遇な暮らし。でも地下の作業員?がやっていた、一人チェスに興味を持ち…。
しばらく練習したらあっという間に勝つ。
何でだ?と聞かれると天井にチェス盤を妄想し一人プレイしてたと。
その辺の妄想映像もCGで幻想的にしっかり描かれます。
地下の事務員はついに自分を超えたな(ベスは10歳ぐらい。事務員は多分60近い感じ)。
チェスの定石の本を渡します。この時点でベスは駒の位置を表す棋譜を知りません。
地下の事務員?主事?宿直?が近隣のチェス倶楽部の先生と知り合いということで…。
事務員と先生の二面刺し(一人で2人同時に相手にする)
これで認められ、孤児院の先生は嫌な顔をしてますが、その高校のチェス倶楽部のメンバーと10人刺し!
いきなり!
でもこれも事務員と先生が認めた実力から…。
10面刺しのシーンも面白い!1時間20分で全員に勝ったと。
「みんな下手だから驚いちゃった!」
と、地下の事務員と話。
でもずっと精神安定剤を飲み続けている…その孤児院では…年齢が来ると別の薬に変えられてしまう。
(ここが肝)
—
いよいよ引き取られて行きますが、幸せに家庭に見えたのは一瞬。
ここまでが第一話、でちょっとドラマチックさが足りないので挫折してましたが。
第二話からが本当に面白い!
女性差別、黒人差別甚だしい時代ですが!チェスの力で!
継母は離婚されますが…娘がチェスで稼げると知ってエージェントになる…。
母は10%でどう?というとベスは15%で、と。
大きな大会にも出て有名人に。
でもメディアの書き方は若い女性が強いのが珍しい的な差別的感性。
青春のほぼ全てチェスにつぎ込んでしまいますが…。
母は酒浸りで精神安定剤頼りだけど、案外いいコンビに。
母はチェスの事全く分からないけど、何となく?人生経験的に?大局的なアドバイスを。
ベスは勝負の時や真剣な顔してる時は捕食系昆虫系?の怖い目をしてるのですが。
極稀にはしゃいでるシーンとか弱みを見せてるシーンは、すごい魅力的に映った。
第5話の早指しのシーンはすごい見どころです!
ライバルのThomas Brodie-Sangster、役名Benny Watts。その時代にしてもその帽子と皮のコート、ベルトにナイフ常備、と奇人感丸出しなのですが、すごいイイ役どころ。
って調べたら超有名な俳優みたいね。
彼とニューヨークで一瞬青春を過ごす。(地下の家賃安そうな部屋…朝になるとパトカーの音とか)
彼の友人とかと早指しで訓練(お金かけて)。
その後色々あって…生活どんどん荒れていきますが…。
第6話の終わりで!あっと驚いた!
そして最終第7話に。
泣ける。
そして最終決戦は…ソ連の最高峰プレイヤー、ボルゴフ。
勿論時代が時代なんで国務省の謎の人が付き添いで一緒に行きます。
世代、国境を超えて楽しめるゲーム、という演出も良い。
孤児院時代の不遇な、トラウマと現在が交差して描かれる演出も非常に効果的。
旧ソ連邦でも勝ち進むにつれて大騒ぎに!
試合場では打った手を子供が見て走って、外で待機してる大観衆に手を告げる!
そんでみんなが見えるように大きいボードの駒を動かす
(この辺、日本の大きな大会の生鑑賞に似てる?ってこっちが先か?)
ラジオでも生中継で多数の人が聞きまくり!
てか全世界にもラジオで中継!
世界トップ、ソ連のボルゴフとの対局もルールしらなくてもド緊張の大迫力!
超緊迫感が漂う演出、カメラも音楽も!
そしてまた泣ける演出が…。
もうこれ以上は伏せます。
が、あー最後の演出が!
そしてエンドロールも凄く良い。CG使いまくりだけど敢えて…。
もうこれ以上は伏せます。
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あとチェスにも封じ手ってあるのね。知らなかった。ってそりゃあるか?
あとdrawって選択肢がチェスにはあるのは知らなかった!
drawを飲むと引き分け。チャンピオンとタイになる、が完璧な勝ちではない!
あとネトフリだから?当たり前ですが古い時代のアメリカの風景、セット、服装、画面の色調など諸々の再現が完璧!
古いアメ車多数!かっこいい!
(この辺、かなり金かけてるんだろうなぁ〜)
1960年代の差別酷い時代の才能ある若い女性の一発大逆転劇、とかいうと浅く聞こえてしまいますが…。
若くして天才かつ貧乏の苦労も描かれています。
そしてチェスの強さと有る事で人生が振り回されるというか、波乱万丈というか…。
本当の幸せって何だろうか?とかね…。
全7話で完結と見易いので見た方が良いよ!
クイーンズ・ギャンビット:制作の舞台裏
https://www.netflix.com/watch/81403290
↑
メイキング動画です。10分強。凄い深いとこまで作り込んでいるのが分かる…。
さすがネトフリ…。
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チェスとは関係ないけど?将棋で以前書いたブログは下記。
読書:ルポ 電王戦―人間 vs. コンピュータの真実
https://ivva.info/blog/archives/2014/0809113005.html
2014.08.09と大分古いので、それから進化し過ぎちゃってますが。
読書:真剣師 小池重明
https://ivva.info/blog/archives/2008/0824230018.html
将棋は超強いがそれ以外は全くのだらしないダメ人間。だがそこにロマンを感じてしまう。
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imdbの各話のスコア(現時点の)と各タイトルの紹介文。
#1 ∙ S1.E7 ∙ End Game
★9.2/10 (13K)A visit from an old friend forces Beth to reckon with her past and rethink her priorities, just in time for the biggest match of her life.
#2 ∙ S1.E2 ∙ Exchanges
★8.7/10 (11K)Suddenly plunged into a confusing new life in suburbia, teenage Beth studies her high school classmates and hatches a plan to enter a chess tournament.
#3 ∙ S1.E1 ∙ Openings
★8.4/10 (12K)Sent to an orphanage at age 9, Beth develops an uncanny knack for chess and a growing dependence on the green tranquilizers given to the children.
#4 ∙ S1.E4 ∙ Middle Game
★8.4/10 (10K)The trip to Cincinnati launches Beth and her mother into a whirlwind of travel and press coverage. Beth sets her sights on the U.S. open in Las Vegas.
#5 ∙ S1.E6 ∙ Adjournment
★8.4/10 (9.9K)Russian class opens the door to a new social scene. In Mexico City, Beth meets the intimidating Borgov, while her mother cozies up with a pen pal.
#6 ∙ S1.E5 ∙ Fork
★8.4/10 (9.7K)After training with Benny in New York, Beth heads to Paris for her rematch with Borgov. But a wild night sends her into a self-destructive spiral.
#7 ∙ S1.E5 ∙ Fork
★8.2/10 (9.6K)Back home in Kentucky, a shaken Beth reconnects with a former opponent who offers to help sharpen her game ahead of the U.S. Championship.
下記はネトフリの各タイトルの紹介文。
1
オープニング
59分
9歳の時入所した養護施設でチェスを覚えたベスは、めきめきと腕を上げ夢中になるが、当時孤児たちが飲まされていた緑色の精神安定剤にも依存していく。2
エクスチェンジ
65分
10代になったベスは、突然始まった郊外での生活に戸惑いながらも、高校の同級生たちの言動を観察し、チェスのトーナメントに出場する方法を考え出す。3
ダブルポーン
46分
養母とシンシナティを訪れ、マスコミに注目される慌ただしい時間を過ごしたベスは、ラスベガスで開催される全米オープン大会出場に目標を定める。4
ミドルゲーム
48分
ロシア語のクラスを通してベスに新しい仲間ができる。メキシコシティで強敵ボルゴフと相まみえるベス。その頃、養母は文通相手との時間を楽しんでいた。5
フォーク
48分
ケンタッキーに戻っても動揺が収まらないベスは、昔の対局相手に再会し、全米大会に向けた練習の相手をしてもらうことに。6
中断
60分
ニューヨークでベニーと練習を積んだ後、パリでボルゴフと再び対局するべス。だが、羽目を外した一夜をきっかけに、破滅のスパイラルに陥ってい
く。7
エンドゲーム
68分
人生最大の対局を目前に控えていたベスは、旧友の突然の訪問を受けたことで、過去を振り返り、自分にとって何が大切なのかを考え始める。
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